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立教大学・空閑ゼミのエコデザイン訪問記 #3——2020年9月3日

皆さん、こんにちは。立教大学コミュニティ福祉学部で教員をしている空閑厚樹(くが・あつき)です。

エコデザイン新社屋のコミュニティ・スペースがどのように「育って」いくか、その様子を学生による活動レポートを通じて報告していきます。

今回は、本報告の2回目となる2020年9月3日のエコデザイン訪問記録を投稿します。今回からは動画でのレポートもあります(🎬アイコン)。

〈趣旨と想いについての記事はこちら〉

立教大学・空閑ゼミのエコデザイン訪問記 #1——「人、モノ、カネ」の「質」を豊かにしよう

 

「エコデザイン訪問レポート」丸田夏子

①小川町について

初めて小川町を訪れた自分が一番初めに感じたことは「遠い」ということだ。地域活性化というテーマでフィールドスタディを行っている私たちにとって、この「遠さ」を飛び越えるほどの地域活性化のアイデアを考えなければならないため、その「遠い」という感覚は忘れてはならないものであると感じた。また小川町は、緑が多く、都会では無くなってきている伝統的な街並みや商店街など、どこか懐かしさを感じさせる町だと思った。

②オゾンについて

オゾンがどういうものか分からず、何となく危険と思っている人が多いのではないだろうか。光化学スモッグの主成分がオゾンであったりすることから、オゾンは敵というイメージが世間には少なからずある。しかし、オゾンは他の殺菌剤や酸化剤のように残留性がなく、しかも有害有機物を分解・無害化する作用も認められている。このように、オゾンは殺菌や脱臭といった効果があることから、オゾンは使い方次第で、私たちに有効なものになるのであるとわかった。  

③エコデザイン社員のみなさんとの対話

エコデザインの方々からコミュニティスペース活用に関するアイデアを聞き、大きく分けて三つのことをエコデザインの社員の方々が望んでいると感じた。一つ目は「オゾンのイメージを覆したい」ということだ。具体的にはオゾンを知ってもらうために実際に見てもらいたいという意見などがあった。二つ目に「自社PR」である。例えば、月一回「オゾンの日」を作り、エコデザインがどういう会社で、どういうものを作っているのか理解してもらうための場を作りたいという意見や、エコデザインの代表的な商品を展示するといった意見、また会社の技術をパワーポイントでプレゼンテーションをするといった意見など、かなり多くの人がこの思いを望んでいると感じた。最後は「地域の交流の場」である。大人から子供までちょっと立ち寄れるような場所やエコデザインの商品だけでなく、地域の方の展示物をおく場所にするといった意見もあった。以上のように、コミュニティスペースには「オゾンのイメージの覆し」「自社PR」「地域の交流の場」の三つの目的があると結論付けた。

④報告会

上記で述べた社員の方々の意見をもとに、コミュニティスペースの活用として「コミュニティカフェ」「脱臭殺菌フリーマーケット」を私たちは考えた。「コミュニティカフェ」とは、オゾン水を使用したコーヒーやお酒、またかき氷などをふるまったり、さらには料理を提供する気軽に入れるカフェである。個人的には、そのコミュニティカフェのインテリアとして地域の方々の展示物を置いたり、また月1の「オゾンの日」にはオゾン水を使用したコーヒーが一杯無料といったサービスをすることで、人々にオゾンやエコデザインの良いイメージが広まるのではないかと思う。また「脱臭殺菌フリーマーケット」は、地域の人々が自分ではもう使わないものなどを持ち寄って、エコデザインの商品で脱臭、殺菌し、フリーマーケットを開催するというイベントだ。このフリーマーケットの開催によって、オゾンの危険なイメージは覆され、人々に身近なものになるのではないかと思う。

⑤新社屋見学

新社屋を実際に見学し、緑が残っているイメージを抱いたため、緑と共存するコミュニティスペースを作り上げることができるのではと感じた。地域の人々にとって気軽に立ち寄れる、交流できる場にするためには、どうしても外観が整ったものでないといけないと私は思う。オシャレにするのではなく、アットホームな雰囲気な外観にするためには必ず自然の緑が必要なため、そういった意味では、新社屋は理想的なコミュニティスペースを作り上げることができるのではないかと思った。

⑥まとめ

初めて小川町を訪れ、実際にエコデザインの方々とお話をし、新社屋を訪れたことで、リアルな声や雰囲気を感じ取ることができた。実際に行く前は、新社屋のイメージがまったく違うもので、コミュニティスペースで行うことも見当違いのものを考えていたが、実際に訪れたことで、小川町の雰囲気にあった、そして小川町に必要なコミュニティスペースの活用方法を考えることができると思う。今後、エコデザインのコミュニティスペースがより良いものになるために、知恵を絞っていきたいと思った。

 

「小川町活動レポート」酒井千奈聖

①小川町について

 今年の4月に訪れた時は、山に囲まれ緑が豊かな街というイメージだったが、今回街を散策してみると、昔ながらの商店街や飲食店が多く、小川町の歴史を感じることが出来た。小川町には食、自然、歴史など多くの魅力的な資源があり、もっと観光地として発展できるのではないかと思った。

②オゾンについて

  • オゾンは酸素原子が集まったものであり、雷の放電によって生成される。
  • オゾンは様々な分野で活用されている。(医療、実験、家庭用等)
  • オゾンはその強い酸化力によって、脱臭・殺菌・洗浄などの効果がある。
  • 日本にはオゾンメーカーが多数存在しており、大手企業もオゾン製品の開発に取り組んでいる。

③エコデザイン社員のみなさんとの対話

①Kさん(製造部)

  • 月に一回オゾンの日つくる。
    →エコデザインが何をしている会社なのか、お茶を飲みながら堅苦しくない雰囲気で説明する。
  • コミュニティスペースという括りじゃなく、子どもも気軽に立ち寄れる場にする。
    →近くに公園があり不審者が多いため、子どもの避難場所としての機能も持つ。(110番の家)

②Iさん(製造部)

  • 地域住民との交流の場(交流イベント等)
  • 何か展示物を置く。

③M.Nさん(会長)

  • オゾンの効果を伝える場(企業の代表的な製品を並べて、自由に出入りできるように)
  • 地域住民とのコミュニケーションの場(料理やお酒など)
  • 何かの発表の場
    ex)学生たちが小川町の有機農業、酒蔵、商店街など、会社の人たちが気づかないようなことを調査して報告する。

④M.Nさん(開発営業部部長、取締役事務)

  • 会社のPRと交流の場。
    →エコデザインがどんな会社なのかを知ってもらうために、展示スペースを設けて、会社の製品を紹介する。

⑤Tさん(開発営業部、広告)

  • オゾン水を使ったコーヒーを試飲してもらうなど、オゾンがどういうものなのか知ってもらう場。(説明会よりも実際見てもらう)

④報告会を通して気づいたこと、考えたこと

 個人的に、オゾン水を使ったコーヒーが美味しく感じるというのが大変興味深く、社員の方も料理教室を定期的に開催するという案を面白いと言ってくださったので、今後は地域住民の人が積極的に参加してくれるような、特にオゾン水を活用した企画を考えたいと思う。またコミュニティスペースの活用について、自社製品のPRの場と地域住民との交流の場という大きく分けて2つの活用法が挙げられたので、その2つを上手く合わせながらアイデアを出していこうと思う。

⑤新社屋見学で気づいたこと、考えたこと

 想像していたよりも開放感があり、スペースも十分な広さだったので、今日社員の方々に出していただいたアイデアは全て実現可能であると感じた。

⑥まとめ

 今まで工場や会社を実際に見学する機会がそれほどなかったので、非常に充実した1日だった。今日実際に見たり聞いたりしたことを今後の話し合いに活かしていきたい。

 

「ゼミ活動レポート」西本麟太郎

①小川町

 私は、初めて小川町を訪問しました。小川町駅に到着した時、晴天で気温高いものの、都心に比べて空気が澄んでいると思いました。タクシーでエコデザインに向かっているとき、緑ばかりが目に入り、自然豊かな街だという印象を受けました。都心とは異なる自然や植物のにおいがしました。

 前期のゼミのオンライン授業で小川町について調べてはいたが、あまり自分が小川町でフィールドワークをするという実感が湧きませんでした。また、ゼミの人とも対面で話していたわけではなかったので、ゼミに本当に入っているのかと小川町に訪れる以前考えていました。しかし、今回実際に小川町に行き、ゼミ生とも対面し、いよいよ私の、私たちのゼミ活動が始まるのだとワクワクした気持ちが芽生えました。

②オゾンについて

 今回のゼミ活動でオゾンについて学んだことを下記に記述する。

  • 未来のテクノロジーとして注目されている。
  • 雷とオゾンは関係している。
  • オゾンは様々な分野・方法で利用されている。
  • 医療の現場に用いられている。
  • 水処理・殺菌・清浄機能がある。
  • 火災現場での火事のにおいの消臭や動物イベントでの消臭でも使われている。
  • オゾンを作っている会社が10~30社日本国内にある。

 オゾンのにおいを実際に嗅いだら、プールに行った際にする塩素に似たにおいがしました。オゾン水を試飲したら、プールの水のような味がしてあまりおいしくなかった。オゾン水を使ったコーヒーは、エコデザインの社員が言った通り、非常に美味しかったです。

 オゾンについて学んで、オゾンは非常に汎用性が高く優れた物質であるにも関わらず、オゾンが目立っていないのか疑問を持ちました。

③エコデザイン社員の皆様からの対話

 私の所属した1班では「新社屋に期待すること」についてヒアリングをしました。ヒアリングしたものをまとめると、社内の充実と近隣住民との交流の2つに分けることができました。

社内の充実

  • 物を整理・整頓して使いやすいスペースづくり
  • 社内・他部署との交流
  • ストレスフリーなどの仕事をする上での環境整備
  • 働いて幸せを感じる

地域住民との交流

  • 実験をする
    ⇒オゾンを身近に感じてもらう
    ⇒“オゾンを世の中に発信する拠点”、“発展のきっかけ”
  • 地域の祭りで使用

 数人のエコデザインの社員にヒアリングして感じたのは、新社屋に期待することが統一されておらず、一人一人違っていると思いました。多くの社員のイメージする者に近づけるように今後、新社屋に借りたスペースをどのように使うか考えていきたいと思いました。

④報告会

 報告会を終えて、今までの前期の授業で考えたことが無駄になっておらず、活きていると思い、嬉しく思いました。エコデザインさんの私たちに求めること、期待は大きいと思うので、今後の活動も精進したいと考えました。

⑤新社屋見学

 新社屋を訪れて、イメージがより明瞭になりました。

⑥一日を通しての振り返り

 今回の活動では、小川町やエコデザインを初めて訪問し、私たちのゼミ活動の方向性を認識することができました。コロナ禍ということもあり、やれることは限られているが、その中で私たちにできることを考えていきたいと思った。今回の活動で体験したこと、実際に聞いたことを大事にして、後期のゼミに臨みたいと思いました。

 

「活動レポート」石川絵里

①小川町について

自然が多く、都会と比べると落ち着いていて、空気がきれいな感じがする。エコデザインの社屋があったところは、まわりが自然に囲まれていることもあり、涼しく感じられた。新社屋ができるところは、そばに川が流れているので、より自然を身近に感じることができると思う。

②オゾンについて

雷は、オゾンと大きく関係していることが分かった。雷が落ちるとオゾンが発生する。オゾンには、幅広い濃度や発生量がある。用途によってこれらは変わってくる。オゾンは、放電すると紫色になる。

オゾンをガスとして使う方法には、様々なものがある。例えば、ホテルの脱臭・殺菌、火事や動物系のイベントのあとの脱臭、水道管のサビの殺菌などがある。 また、オゾンは水と混ぜると酸化して洗浄作用がある。半導体には、オゾン水として利用されている。

③エコデザイン社員のみなさんとの対話(新社屋に期待すること)

・H.Nさん 社長

 新社屋では、お客さんに来てもらって、実験などを見てもらいたい。活動を世の中に発信していきたい。また、働いていて楽しいと思えるようなところにしたい。

・Tさん 開発営業部

 オゾンをもっと身近に知ってもらうためにネットの配信などをできるようにしたい。

・Uさん 製造部

 今の社屋は、物が散らかりがちだから、物が整理しやすく、使いやすい社屋がいい。また、全体の様子が見えると動きやすいので、コミュニケーションをとりやすくしてほしい。

・Sさん 開発営業部

 今の社屋よりももっと広さがほしい。一般の人にも開放されているスペースがあっても良い。新社屋があるところは、町の夏祭りのメインの通りに近いのでそのときに活用したい。

・Iさん 製造部

 コミュニティスペースで住民との交流を図りたい。コミュニティスペースの開放は、人手のことを考えると月1など開放日を決めるべきだ。

・Nさん 技術顧問

 気持ちよく仕事ができれば良い。

④報告会

社員の方の話を聞いて、新社屋に期待していることは、社内のことと社外のことに分けて考えることができると思った。

社内のことには、社内のコミュニケーションや幸福感、広さなどの環境が挙げられた。また、社外のことには、地域住民とのコミュニケーションやオゾンに触れることや、オゾンを身近なものにすることが挙げられた。 報告するときに、キーワードをホワイトボードに書いてそれらを仲間分けしておくと、一目でぱっと理解できるなと思った。キーワードを書くときには、簡潔にまとめてわかりやすくすることが大事なことが分かった。

⑤新社屋見学

新社屋ができるところは、親水公園が近くにあるので、人も訪れやすいかなと思った。コミュニティスペースになるところは、思っていたよりは狭く感じた。

⑥まとめ

エコデザインの方から、実際にオゾンの説明を聞いたり、製品を見せてもらったことで以前よりもオゾンについて理解することができたし、身近に感じることができた。新社屋に対する社員の方の考えを聞くことができて本当に良かったなと思う。これから、エコデザインの新社屋のコミュニティスペースについて考える時に、今回聞いた社員の方の意見を参考にしたいなと思った。今までは、コミュニティスペースについてあまり具体的なイメージがわかなかったけれど実際にそのスペースの見学もできたので考えやすくなったと思う。今回の活動をこれからの授業にぜひ生かしたいなと思う。

 

🎬「動画撮影、編集作業をしてみて気づいたこと、考えたこと」秋山倖穂

 プライベートで自由に動画を撮影するのとは違い、今回は少し緊張感があった。活動後の編集のことを考え、1つ1つの言葉や景色を撮り逃してはいけないと強く感じていたからである。その不安から、私は今回の活動は常にカメラを回し続けた。しかし編集の際、逆にその膨大な量の素材を短くまとめることが難しくなってしまった。これは作品をどのような構成のものにするかを事前に考え、知りたいことや必要な素材が明確になっていたら防げたことだったかもしれない。そのためこのような撮影をする際は最終的にどのような映像作品にするのか、見る人に何を1番伝えたいのかという軸を自分の中で持った状態で望むようにしたいと考えた。

 また編集作業は初めての経験で難しさを感じた。今回の活動について全く知らない人が見たときに私たちがどんな活動をしたのか理解できるもの、興味をもって見ることができるようなものを作ることを目標に取り組んだ。そのため動画をただつなげるだけでなくテロップや雰囲気に合ったBGMを入れた。1つ工夫をするだけで同じ映像でも与える印象が全く変わってくることに気づいた。

 動画撮影と編集作業の2つを通して、人に何かを「伝える」ことの難しさと面白さを感じた。

 

🎬「映像作成ノート」佐藤美羽

動画を作成するという作業は、人生初でありとても苦戦しました。いつものようにただ報告レポートを書くということとは異なり、編集をするために写真や動画を見ることで、自分たちがどんな活動をしたのかをとても鮮明に思い出すことが出来ます。どうして自分が撮影班なのかと、初めは不満に感じましたが、普段と違うことをすることで普段と違ったものの見方や考え方をすることができ、結果としてとても貴重な体験をすることができて満足しています。

動画撮影・編集をしていて1番印象に残ったことは、小川町はとても自然が豊かだということです。私が想像していた何倍も緑が多く、穏やかな街の雰囲気が魅力に感じました。だから私はこの「自然が豊か」であるということを、もっと大々的にアピールしていくことができないかと考えました。地域活性化ということで外から人を呼び込むためには、フリースペースのように新しいことを始めることも必要ですが、既にあるような街の魅力的な部分をもっとアピールしていくことも大事であると私は思いました。 自分自身で動画を作成することで、小川町が写真・動画映えするという新たな発見をすることができ、とても有意義な活動であったと思いました。

 

*学生の希望により署名入り記事としております。

 

次回について

次回は2020年9月9日の訪問記です。スマホを使った映像記録も掲載する予定です。

 

〈空閑ゼミの連載記事一覧(2020年度)〉

立教大学・空閑ゼミのエコデザイン訪問記 #5——2020年9月15日 立教大学・空閑ゼミのエコデザイン訪問記 #4——2020年9月9日 立教大学・空閑ゼミのエコデザイン訪問記 #2——2020年8月28日 立教大学・空閑ゼミのエコデザイン訪問記 #1——「人、モノ、カネ」の「質」を豊かにしよう

 

(2021年9月22日:記事一覧について2020年度のものと表記しました。)
(2021年6月10日:第5回記事へのリンクを追加しました。)
(2021年6月2日:第4回記事へのリンクを追加しました。)