サステナブルガーデンができるまで【大地の再生記録(6)「表層水脈づくり」】 

皆さんこんにちは!エコデザインのイトウです🐹

エコデザインを訪れる人に時折聞かれます。
「この地面の溝はなんでしょう?」
「大地の再生記録シリーズブログ」ここまで読んでくださった皆さんにはなんとなくわかってもらえるかもしれませんが。今回は地面で曲がりくねっているこの脈[溝]の役割についてご紹介していきます🍀

今回は[第6回]早速ご覧ください(❁´◡`❁)

♪これまでの「大地の再生記録シリーズ」記事はこちらから♪

大地の再生記録(6)「表層水脈づくり」

大地の再生記録(5)では木々を植え付けることで整ってきた大地に緑を迎えると共に、焼かれた杭を打つことで木々を助け、通気浸透環境を整えました。

今回は大地の表層に水脈をつくることでより一層通気浸透環境を整えていきます。

目的

・庭に「表層水脈」を巡らせることで庭全体の通気浸透環境をよりよくする

作業

・蛇行道をつくる
・資材をつめる

作業の流れとポイント


蛇行溝道をつくる/資材をつめる[庭全体の表層水脈づくり]
☑直線ではなく蛇のよう流れるように
水と空気が通りやすくします

☑空気が通るかつ空気に触れすぎない
溝の深さはその地の大地の状況に合わせて微調整していきます
「石・土・有機物・水分量」のバランスを見ながら深さを決めていきます
慣れた職人さんでないとなかなかベストな深さを見つけられないそうです(;・∀・)

くねくね蛇のような溝道
こちらは円形になった蛇のような溝道

☑大地にしがらませる
1本の木備わっている枝葉幹の割合で溝に木の資材を入れていきます🌳
こうして溝に資材を入れることは「大地にしがらませる」と言うそうです
上手くしがらませないと流れが悪くなるのでコツが必要!
空気と水の流れをよくするように木々を溝にアレンジしていく様子は「薪をくべる」のと似ていますね🪵🔥

木々の周りにも表層水脈
枝・葉・幹がバランスよくつまっています🌳🍃
こんな感じで庭全体に広がった表層水脈‼(*´▽`*)

溝道をつくる/資材をつめる[駐車場の表層水脈づくり]
アスファルトで固めきらない
大地の再生記録(3)でアスファルトを斫りましたがこちらでも同じようにアスファルト部分を一部斫り、空気と水の通り道を作りました

上から見るとこんな感じ
注意してみないと気付かないかも?でも大切な工夫!

おまけ♪

駐車場のブロック塀沿いアスファルトに作られた表層水脈
ブロック塀にはヒノキと杉の装飾が付けられたのですが、そこに可愛い命が芽生えて様子がこちらです✨

ひとつひとつ丁寧に仕上げていただきました♪
ヒノキと杉の木で装飾されました♪
隙間に有機物が集まって・・・
少し経つと可愛らしい植物が生えてきました(≧∇≦)ノ

イトウ

今回の「大地の再生記録」いかがでしたでしょうか?

こうして大地の再生を振り返ってみると、「通気浸透環境を整えること」がいかに大事なことかを感じます。
地下にも表層にも、そして縦にも横にも水脈を作って空気と水が通りやすくなる。

こうして水脈の作られた庭は「レインガーデン[雨庭]」とも表現されるようで、緑化と共に雨水保持と浸透機能を持たせて水害リスクを下げるものとして活躍もいてくれるそうです♪

整えた環境は私たちが地面の上に立っても風が通り抜けてなんだか心地よい気分になる気がします。

この心地よさ!皆さんにも感じてほしーいっ!ってことで、
完成した折には(育ち続ける庭なので完成はしないのですが(^-^;)
ぜひ皆さんに訪れて欲しいと思います(^O^)/

以上、今回は大地の再生記録(6)「表層水脈づくり」をお伝えしました。
次回もお楽しみに♪


ちょこっと豆知識

☑レインガーデンとは

「外構緑地に部分的、計画的に雨水浸透能力を高めた部分を設け、周囲(非レインガーデンの緑地、車路、駐車場など)からの雨水を集めて浸透させます。これによって、豪雨時の表面水が敷地外に流れ出すことを抑制します。」

株式会社フジタHP

前回の「大地の再生記録(5)植栽・焼杭打ち」はこちらから↓