ゴールデンウィーク:カレンダー通り、~4/28水、4/30金、5/6木~営業します。

【オゾン水生成】バブリング30分で100ppmの超高濃度オゾン水は実現できるか?

エコデザインのヤダです。イオン交換水にオゾンガスをバブリング(ガスを吹き込む)をし続けることで超高濃度オゾン水ができないか実験してみました。目標は100ppm(100mg/L)以上です。

 

実験の背景

オゾン水を生成する方法の一つとしてバブリング法があります。

バブリング法

オゾンを液中に溶解させるための気泡溶解法の1種で、溶解槽の下部よりバブラー等を通じてオゾンガスを液中に気泡として吹きだし、液中にオゾンガスを溶解させます。

出典:エコデザイン株式会社 「オゾンの基礎知識」

 

高濃度のオゾンガスを使い、バブリング時間を長くすれば、理論上はとても高濃度のオゾン水を得ることができます。

超高濃度のオゾン水は、オゾンの色で着色されてきれいな“オゾンブルー”になると言われています。しかし、日頃それを見る機会はなかなかありません。

そこで、実際に連続でバブリングをしてみて、簡素な試験系統でもどのくらい超高濃度のオゾン水を作ることができるのかを検証することにしました。

 

実験方法

オゾン発生器からバブラーを通してオゾンガスをサンプルとなる水にバブリングし、余剰オゾンガスを分解します。また、濃度測定用の系統を準備しておき、必要なタイミングでオゾン水濃度計にサンプルを通せるようにしてあります。

系統は非常にシンプルな構成です。

試験系統図

試験系統図(クリック・タップで拡大します)
※適宜、系統中の流量計・バルブなどは省略しています

試験手順

STEP 1.
サンプルを準備する
オゾンガスを吹き込むサンプルとして今回はイオン交換水(純水)を使います。オゾンガス・オゾン水どちらにも耐性のある容器にイオン交換水を適量入れます。ガラス瓶やフッ素系樹脂の容器が適します。
STEP 2.
装置と系統を準備する
オゾン発生器やチラー、バブラー、オゾン分解器等を準備し、接続します。サンプルの蓋は高濃度のオゾンガスを通すため確実に密閉ができ、通す配管も劣化しないものを選びます。
STEP 3.
酸素ガスを流しつつ、流量を調節する
酸素ボンベから酸素ガスを流します。流量を調節し、目的の流量にします。
STEP 4.
漏洩がないか確認する
オゾンを発生させる前に、酸素が流れているだけの安全な状態で、漏洩がないかのチェックを行います。
STEP 5.
試験開始:オゾン発生を開始する
オゾン発生器の電源を入れ、オゾンガス(オゾン含有酸素ガス)を流し始めます。オゾン水が生成され始めます。
STEP 6.
処理後のオゾンは分解する
ガス系統の末端にあるオゾン分解器には、オゾン分解に適した触媒が詰められています。これにより、オゾンは完全に酸素に分解されるため、大気開放ができます。(※サンプルや原料ガスの成分によっては、この方法が採れない場合もあります。)
STEP 7.
所定の時間、待つ
今回は30分間連続でオゾンガスをバブリングし続け、可能な限りの高濃度を目指します。
STEP 8.
オゾン水の濃度を測定する
オゾン水濃度測定系統のニードル弁を開にし、オゾン水濃度計にサンプルを通し、濃度を測定します。濃度計にポンプが内蔵されていない場合、別途必要になることがあります。
STEP 9.
オゾン発生を停止する
目的が達成されたら、オゾン発生器を停止します。そのまま酸素ガスを暫く流し続け、系統中のオゾンガスを追い出しています。
STEP 10.
試験終了
問題なければ、試験を終了します。適宜、系統を解体します。

使用装置

  • オゾン発生器…LOG-LC15G
    オゾンガス濃度:最大200g/m3(N)以上(酸素ガス流量200mL/min時)、メーカー:エコデザイン株式会社
    ※今回は流量500mL/minにて使用
  • 原料水
    イオン交換水
  • 酸素ボンベ
    普通純度 >99.5%
  • オゾン水濃度計…EL-550
    メーカー:荏原実業株式会社
  • チラー…CA-1112
    水温設定10℃、メーカー:東京理化器械株式会社(アイラ)

 

実験結果

試験開始時の様子
試験開始時点では、もちろんサンプル水に色はついていません
オゾンの発生を開始します
5分経過時、10分経過時、20分経過時、30分経過時の色合いです
装置は安定して動作しておりました
30分経過したら、濃度測定を開始します
オゾン水濃度計は99ppm(99mg/L)を示しました
バブリング試験後と試験前の色の比較です

バブリングにより、99ppmの超高濃度オゾン水を得ることができました。

また、バブリング試験によって生成された超高濃度オゾン水は、きれいな“オゾンブルー”を示していることが確認できました。

追加試験

実は模擬試験では140ppmを記録していたのですが、今回の本試験では99ppmとなりました。そこで…

99ppmを記録しましたが、折角なので100ppmを目指して追加試験をすることにしました。

 

しかし、追加で30分吹き込んでみたところ、濃度が80ppmに下がってしまいました…🥺(80ppmでもなかなか高濃度ですが。)

100ppmには届きませんでした。残念!

 

考察

模擬試験と本試験とで、模擬試験の方が条件のバランスがよかったため、濃度に差が出たと考えられます。

オゾン水の濃度は、ガスの圧力、水温、オゾンガス濃度、ガス流量、電源の電圧…等の様々な要因で変わります

各要因は互いに相関があることが知られています。
水に溶かし込むガスの圧力が上がれば上がるほどガスをたくさん水に押し込んでオゾン水の濃度が高められるのですが、一方でオゾン発生器のガス圧力が上がるとオゾンガスの濃度が下がるということも同時に起きます。こっちをたてればあっちが立たずという関係にあるのです。

そのため、このような試験においては、最適な条件をトライアンドエラーで探していく必要があると結論付けられます。
今回の場合は、より高濃度なオゾン水濃度を生むための条件を、各要因を調整していくことで探すということです。

 

参考までに、当社の会長が超高濃度オゾン水生成装置を昔作製したときのブログを貼っておきますね。
参考 エコデザイン㈱の紹介 その4 超高濃度オゾン水生成装置エコデザイン株式会社 会長日記