「エコな社屋の育ち方」中水綺麗にしちゃうぞシステム

皆さんこんにちは!エコデザインのイトウです🐹
どんどん寒くなる日々ですが、冷たく澄んだ空気の中に浮かぶ紅葉が綺麗な時期でもありますね🍂

今回は「中水利用はじめました!!
ってことであまりご紹介できていなかったエコデザインの"エコファクトリー"についてお話しようと思います♪

【中水利用はじめました】

埼玉県小川町で今年5月から稼働し始めたの青山エコファクトリー
そろそろ半年が経ちましたがまだまだご紹介できていませんでしたよね。


今日はそんな皆さんに私たちのエコファクトリーの取組をご紹介しながら、
年々注目度が上がっている「水の再利用」について皆さんに知っていただけたら幸いです!

【エコデザインの中水利用設備】

まずは私たちが普段過ごす建物にどんな設備が導入されているのか。
簡単に言うと

建物内で排水として出された水をもう一度綺麗にして再利用する設備です。

社屋のトイレや給湯室から出た「下水」
浄化槽で微生物処理させた後に通常は河川へ放流されますが・・・
「もったいないよねっ!?」ってことで
ここ青山エコファクトリーではオゾンで脱臭と脱色をした「中水」として、もう一度再利用されています♪

浄化槽を通すことである程度綺麗にはなるのですが、やはり色や臭いは取り切れません。

「その問題をオゾンで解決して心地よく排水を再利用しよう!

というのが今回導入された設備の特徴です。

「中水綺麗にしちゃうぞシステム」の仕組み

名付けて「中水綺麗にしちゃうぞ!!システム」(named by Hiroya Nagakura)の簡単な仕組みをこちらに載せておきます。

浄化槽から引き出した色・臭いの付いた中水を曝露タンクの中で綺麗にして、再利用している形です。

【中水と利用システム】

「中水とは」

再生水」/「雑用水」などともいわれますが

簡単に言うと下水を処理した後の、飲用には適さないが再利用される水

と思ってもらうと分かりやすいかもしれません。


中水利用システム

私たちのエコファクトリーに導入されている中水利用システム
もう少し細かい言葉で説明すると

個別循環型中水利用システムと言われます。

これは

「個々の建物対応で排水処理施設を整備し、循環利用を図る」

国土交通省資料

もので、雨水を再利用するという場合もありますが、エコデザインではトイレとキッチン排水を利用しています💧🚽

この他にも
地区循環型中水利用システム
広域循環型中水利用システム

など他の中水利用の形もあるので気になる方は調べてみてください。


中水利用のメリット

中水利用は以下のようなことが挙げられ、
経済的側面のメリットもありますが、限られた資源を大切に使用するという想いを実現への助けになるかもしれませんね♪

1)水不足への対策
2)排水量削減による下水道負担の軽減、および、 河川、湖などの水質保全
3)水資源の有効利用を促すための節水対策
4)水道の給水制限時などに 生活支障軽減
5)非常時の防災用水の確保
6)水道料金並びに下水道料金の節約

国土交通省資料

【社長 長倉広弥の想い】

当社は、持続可能な未来実現に向けた技術的貢献を事業のメインテーマとして位置付けています。
このビジョンを体現したいという思いを込めて、2023年5月にオープンした新社屋には「青山エコファクトリー」と名付けました。

青山エコファクトリーは、単に事業を行う場所というだけではなく、私たちの姿勢や技術を紹介・検証する場所としての機能を持たせ、「持続可能な社会実現に向けて皆さんと一緒に歩んでいくようなそんな場所にしたい」と考えています。

現在の当社が特に得意とする技術分野は、オゾンの活用技術です。
そのオゾンをわかりやすく体感できるのは何かと考えたときに、排水を脱色するというのがまず第一に候補に挙がりました。
排水の再利用は、大規模なビルや商業施設、高速道路のサービスエリア等では一般的に行われているものです。例えば当社のオゾン発生器も、東京の某オリンピックスタジアムや有名なビルの地下などで、日夜動いていたりします。

今回は、その設備を見える化し、オゾンの効果を青山エコファクトリーを訪れる方々に実感していただけるようにシステムを組んでみました。この技術により浄化された水は、社屋1階のトイレで再利用されています。当社の新社屋を訪れた際には、ぜひ体験してみていただければ幸いです。

【一気通貫 DIY(おまけ)】

エコデザインは
一気通貫 研究開発から生産までフルオーダーメイドのものづくり」を特徴としていて
今回のシステムも一部の配管配線などを除き、設計から現場での組み上げまで自社で実施しました。

オゾン応用方法の研究開発から始まり、オゾン発生や溶解・計測などの基礎技術開発、装置設計(電気・機械・プログラミング等)、生産、客先での立上げに到るまで、自社対応でのものづくりにこだわっています!!ということもちょこっとPR( *´艸`)

部署を越えた協力で作り上げました✨

【あとがき】

今回は「水の再利用」への私たちの取組を紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
この中水再利用システムは私たちの技術をPRしたいという思惑があることは否めませんが、
エコデザインの根本にある「人が生きる、地球が生きる。私達は、みんなでよくなる。」想いの実践を自分たちでしたいという想いから取り組んだことでもあります。

SDGsという言葉が流行る近年、そうした大きな枠に目を向けることも大切なのかもしれません。
ただ、自分たちの身近では何ができるのか、実践するとなると難しいように感じるかもしれませんが。

自分の身近な場所に目を向けるということも大切にしていける世の中であり続けてほしいなぁと、今回の取組に携わって感じるのでした。

イトウ

◎ちょこっと豆知識◎
【下水道と浄化槽】
公共下水道がどこにでも当たり前にある地域の方々だと
そもそも「浄化槽」って何?という方もいるかもしれませんね。

そんな方々のために違いを簡単にご説明します。
・下水道:公共下水道を使用して排水処理を行う仕組み
・浄化槽:敷地前の側溝や河川に排水する前段階で、水を浄化する設備

参考文献

東京都都市整備局資料
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/seisaku/zatsuama/mizu_06.pdf
国土交通省資料
https://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/iten/service/kankyo/pdf/tyuusui.pdf